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森の学校を守る人を訪ねて

※サクラ島大学は、かわなべで行われるGNJ2012というイベントでごみステーションを担当します。
Thank you, Kawanabe!


かわなべ森の学校。周りを森に囲まれ、民家の影も見当たらないひっそりとした場所にその学校はあります。ここはかつて長谷小学校という名の小学校で、たくさんの卒業生を送り出してきました。児童数の減少に伴い、平成2年に小学校としての役目を終えますが、今も風情ある木造校舎は残され、地域の行事や各種のイベントに使われています。今回、このかわなべ森の学校を管理されている「長谷ふるさと村」のメンバーのひとり、東大海さんにお話を聞くことができました。

「長谷ふるさと村」について

長谷ふるさと村のメンバーは10名。そのうち長谷小学校の卒業生は大海さんを含め二人で、他は近くに住んでいる方など様々。長谷ふるさと村の活動はさかのぼること7~8年、廃校後の学校を活用して種々のイベントを企画していた人物との出会いから始まります。やがて、その人と地元との繋がりがうまれ、今度は自分たちでもそのような活動をやってみようかと動き始めて5~6年の月日が経ちました。主な活動は年に4回行われる「春の村」「夏の村」「秋の村」「冬の村」という、自然体験や農業体験を織り込んだ活動を行うこと。ときには山に入って山菜をとったり、あくまきをつくったりという活動を、自分たちも楽しめるような規模で続けています。

森の学校を守るということ

そのような活動を続けながら、長谷ふるさと村のみなさんは森の学校の維持管理にも力を注いでいます。木造校舎のガラス補修や建具の直し、ときには校舎に入り込んだ鳩を追い出すことも。他にも校庭の草を払ったり、月一回のトイレ掃除をしたりと現状を維持するのに手一杯なのが現状。「それでも、ここに来てくれた人がいいところだねと気に入ってくれるし、自分たちにとっても思い入れのある場所なので、この場所を残していきたいという気持ちでやっている」と大海さん。「それに、廃校になったときの辛さがあるから、その気持ちが強いのかもしれないね」とも。現在、森の学校は選挙や地域の行事(運動会やゲートボール)に使われているそうですが、実態としてこの学校が荒れてしまうとそういうことにも使われなくなってしまうのではと心配されています。

長谷小学校で過ごした6年間のこと

長谷小学校で6年間を過ごした大海さん。小学生の頃の思い出を伺うと、「周りに民家やお店もなく閉ざされた空間ですよね。小さいときからそう思っていて。寂しさのようなものを感じていたよ。」という答えが返ってきました。その言葉の通り、森の学校はひと気の無い少し世間を忘れるような不思議な場所にあるのです。「周りに放射状に集落が6つ、1~3,4kmのあいだに点在しているからだよ。どの集落からも通えるような場所で、少し開けた土地のあるここに学校を建てたんじゃないかな。今は集落も4つに減っているけれど。」舗装されていない山道を片道3km毎日通った小学生時代。「そのような環境だからこそ、学校のなかは仲が良くまとまっていたんじゃないかなぁ」と懐かしそうに話されます。今もこの風景は変わらないですかとお聞きしたところ、意外な答えが返ってきました。「一番変わったのは、こい(これ)ですねぇ」。目線の先にはシンボルとして多くの人の目に映る大きな楠。「こんなに大きくなかったよ。記憶の中ではもっと小っちゃい木なんだよね。こんな大きけりゃ、覚えてるもんね。異常に大きくなったよ。」思わず私たちも一緒に笑った瞬間でした。


使うことが守ることかもしれないね

今でもお盆になると、めいめいに卒業生が学校に顔を出す心のよりどころのような場所。もしここが使われなくなったり長谷ふるさと村の方々が日々の手入れをすることができなくなったりしたら、森の学校が実態として荒れてしまいこの先どうなるかは分からないという現実がそこにはあります。そんな状況だからこそ、「森の学校を使っていくことがこの場所を守っていくということかもしれないね。」と大海さんは何度も口にされます。「人が使わなければ荒れていくし、そのような姿はもちろん見たくないよね」と。先に触れた長谷ふるさと村の「春の村」等の活動も、この場所を使っていくことが一つの目的だとおっしゃいます。「使うことが守ること。」その言葉を耳にしたとき、すこし心持ちが明るくなった気がするのは、日に日に朽ちていく建物を「使う」ことに、「守る」という働きがあることに気付けるからでしょうか。わたしたちも森の学校をきれいに使うことで息を少しだけ吹き込むことができるのだと。

ジャンボリーの日、お会いできるのを楽しみに

一緒に人生を歩んできた友達のことを話すように、森の学校のことを語ってくださった大海さん。「そんなたいしたことはしとらんよ」と照れながら、この先がどうと決まっているわけではないけれどこれからも森の学校を見守り続けていくとおっしゃっていました。長谷ふるさと村のみなさんはGNJの当日、食べ物のブースで出店されます。お母さん方が作られる名物の「がねてん(さつまいものかきあげのようなもの)」を食べるのが今から楽しみです。当日またお会いしましょう。

文:Mariko

※長谷ふるさと村のwebサイトはコチラ 

・川辺町の取り組みを追いかけて − ①
・川辺町の取り組みを追いかけて − ②
・川辺町の取り組みを追いかけて − ③

・川辺町の取り組みを追いかけて − ④ 

Thank you, Kawanabe!

夏の午後、窓から入道雲を見ると戻りたくなる。かわなべ森の学校はそんな場所です。ジャンボリーの舞台であるこの美しい森を一日お借りして、そのままきれいにお返ししたい。その日手にしたモノを大事に扱いごみを減らしていくことは、ささやかだけれど無限の優しさとなって広がっていくような気がします。森とともに生き、森を守ってきた川辺の人々へ、そして森そのものがもつ記憶へとその輪はゆるやかに伸びていきます。ジャンボリーの空気を楽しみながら、ふとした瞬間その輪のことを思い出してくれたら嬉しい、そう思いながら。

−GNJ2012で、わたしたちのできること。

森の学校のある川辺町では、まちの課題として環境問題に向き合い、20種類のゴミ分別とリサイクルを実施しています。そんな意識の高いまちに見習って….

・当日は、川辺町の取り組みにならって、わたしたちもごみ分別を実際にやってみましょう。
・ごみの回収は、会場内一カ所の「ごみステーション」でまかないます。
(※購入したお店では、ごみの回収はいたしません。)

・生ごみを出さないためにも、残さずおいしくいただきましょう。
・食べ物等の容器は軽く水で洗ってきれいにしてからごみに出しましょう

・お気に入りのマイコップやマイ箸、マイ皿を持ち寄って、気持ちよく食事をいただきませんか。

 

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