サクラ島大学 ホーム » レポート » 川辺町の取り組みを追いかけて − ①

川辺町の取り組みを追いかけて − ①


この夏、サクラ島大学は、かわなべで行われるGNJ2012というイベントでゴミブースを担当します。
Thank you, Kawanabe!

実はかわなべは、ごみの分別がなんと20種類。この分別を10年以上前から行っています。そこで、20分別に至った経緯や実情を伺いたくて、川辺支所市民生活課環境係係長野中浩洋さんにお会いしてお話を伺ってきました。

ダイオキシンの問題から

「もともとは野焼きしていたんです」1973年に清掃センターを建設して以来、川辺では清掃センターの隣の谷間に焼却灰を捨て粗大ごみなどを野焼きしていたといいます。97年当時の町長がその現状を目の当たりにし、あまりのひどさに驚き、「道路一本造るより人の命が大切」と野焼きや埋め立てを中止したそうです。
そして、当時社会問題化していたダイオキシンについても調査が行われ、埋め立て焼却灰から平均1300ピコグラム、最大値で5650ピコグラムという高い値が検出されてしまったのです。

その後、埋め立て焼却灰を宮崎の最終処理場に搬出を行いました。しかし搬出の費用も大きな財政負担になるなどし、低コストで環境に負荷をかけない安全な処理技術の導入が必要となり、02年に処理場の横にダイオキシン無害化のプラントが建てられることとなりました。行政の予算枠を動かしての大プロジェクトだったわけですが、当時の議会の議決も通り、大きな反発もなかったと言います。「国全体的な方向性もあって、意識を持っていたのでは。ダイオキシンがキーワードだったように思う」と野中さんはお話します。

ごみ19分別への取り組み

埋め立て焼却灰の調査分析をに取り組んでいる最中にも、清掃センターの焼却施設からは毎日のように灰が出てきていました。その灰を減らすには焼却するゴミの減量化が必要でした。年々増加傾向にあったごみの適正処理にも膨大な費用がかかり、町の財政を圧迫していたと言います、そこでまず町はゴミの17分別を行い、ゴミの減量化に乗り出しました。
その際は、各地域の自治会に、職員が2人組で赴き、説明して回ったと言います。現在でもゴミの収集は自治会にお願いしているとのことで、ゴミ収集置場の場所の設置も自治会にお任せし、当番制をしいて、そこで分別しているといいます。援助者のいない高齢者はヘルパーさんが仕分けたりしているんですよ、とのことでした。

分別を促進した結果、燃やすごみの量はそれまでより約4割減少させることが出来たといいます。しかしそれでも焼却灰に含まれる重金属の鉛の濃度が高かったため、その対策として02年度からはプラスチック類を加えて19種類の分別取集をはじめ、さらにゴミの減量化に成功しました。。週に5日稼働していた清掃センターも現在では2日となっているそうです。

顔の見えるコミュニティーで

「小さい町だからできた」と野中さんは仰います。市が自治会にお願いして、分別できるように自然となっていったが、それは地域性もあったと思う。もともと顔の見えているコミュニティーで、小単位でできているのが強みとなった。今でも各自治会で美化推進運動はされている、とのことでした。

そのようなコミュニティーの中でゴミの分別は今でも継続されています。ゴミの収集時に分別されていないゴミ(収集の方はゴミ袋を持ち上げた時の手ごたえだけでわかるそうです)で、持ち主がわからないゴミがあれば(本来はゴミ袋に自治会名と名前を記載している)、取集の方からすぐに野中さんの携帯電話にかかってくるそうです。その時には分別されてない無記名のゴミ袋の持ち主を捜しだし、ゴミの分別のお願いをするのだそうです。時には、自治会長自らがその対応をされることもあるそうです。

ゴミが減れば、町の財源も圧迫されない、炉の痛みも遅くできる、最終処分場の土地もできるだけ有効に長く使える。「ゴミの減量は続けていかないといけないこと」と強く話される野中さんがとても印象的でした。

文:テツ

※この取材などの経過報告会をひらきます。くわしくは、コチラから。

・川辺町の取り組みを追いかけて − ①
・川辺町の取り組みを追いかけて − ②
・川辺町の取り組みを追いかけて − ③

・川辺町の取り組みを追いかけて − ④ 

Thank you, Kawanabe!

夏の午後、窓から入道雲を見ると戻りたくなる。かわなべ森の学校はそんな場所です。ジャンボリーの舞台であるこの美しい森を一日お借りして、そのままきれいにお返ししたい。その日手にしたモノを大事に扱いごみを減らしていくことは、ささやかだけれど無限の優しさとなって広がっていくような気がします。森とともに生き、森を守ってきた川辺の人々へ、そして森そのものがもつ記憶へとその輪はゆるやかに伸びていきます。ジャンボリーの空気を楽しみながら、ふとした瞬間その輪のことを思い出してくれたら嬉しい、そう思いながら。

−GNJ2012で、わたしたちのできること。

森の学校のある川辺町では、まちの課題として環境問題に向き合い、20種類のゴミ分別とリサイクルを実施しています。そんな意識の高いまちに見習って….

・当日は、川辺町の取り組みにならって、わたしたちもごみ分別を実際にやってみましょう。
・ごみの回収は、会場内一カ所の「ごみステーション」でまかないます。
(※購入したお店では、ごみの回収はいたしません。)

・生ごみを出さないためにも、残さずおいしくいただきましょう。
・食べ物等の容器は軽く水で洗ってきれいにしてからごみに出しましょう

・お気に入りのマイコップやマイ箸、マイ皿を持ち寄って、気持ちよく食事をいただきませんか。

サクラ島大学のプロジェクト

プロジェクト一覧へ

サクラ島大学がとりくんでいる様々な活動です。その形は授業、イベント、継続して行うゼミのような探究活動など、取り組む内容によって変わります。参加者の募集もここで行っています。