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町田 周二 | 雑木林と8つの家プロジェクト

インタビュイー : 町田 周二さん

「かごの島」第一号を制作の実現は、「雑木林と8つの家プロジェクト」を主宰している町田さんとの出会いがきっかけとなりました。町田さんのご協力のおかげで、縁もゆかりもなかった姶良というまちとかかわりをもてました。町田さんの考える、姶良らしさやこれから期待や希望を抱いているヴィジョンをお聞きすることで、未来のこのまちが楽しみになってくると思います。 緑と暮らす環境づくりを大切にした、丁寧な取り組み「雑木林と8つの家プロジェクト」もとてもおすすめです。

人と自然がうまく調和したとき、安らぎの風景ができる。

自然の中の暮らしに幸せな未来がある

「実は、今回のプロジェクトは、私の思いつきに始まったんです。」
そう笑うのは、姶良土地開発の町田周二社長。リーマンショック以降の急激な変化を自身の危機ととらえ、このままではいけないと思っていたという。「幸せの価値観がみな似たり寄ったりだった昭和時代とは違い、これからは身近な自然とともに日々暮らすこと、住まいの中に自然を恩恵として育むその手間にこそ、幸せな未来があるのではないかと思い始めました。」“雑木林と8つの家”は、町田社長の原体験と原風景から湧いてきたものだ。「まちなか森暮らしは、私が育った環境そのものです。鹿児島市のいづろ通りからボサド桟橋にも当時はまだ赤とんぼが飛び交う原っぱがあって、城山の雑木林で遊んだあの日の感覚を全身が覚えていてそれを今伝えたい、そして創りたいという思いに至りました。」そんな町田社長の思いに共感したのが、雑木林の中での暮らしを提唱する高田造園設計事務所の高田さん。阿蘇五岳で樹木の生産流通を手掛けるグリーンライフ・コガの古閑さんとの出会いもあった。「お二人と出会い、このプロジェクトを進める時が来たのだと思いました。お二人には職人として生きる思想性と精神性の高さがあります。これこそが日本人。8戸の家の空間が森でつながると、小さな森が生まれます。その暮らしは私たち作り手の予想をはるかに超えることでしょう。」

誇れる我が家の景色が地域への愛着を生み出す

長年、鹿児島のベッドタウンとしての役割を果たしてきた姶良市。人々に住む街として選ばれ、発展してきた歴史があるからこそ、暮らし手の想いが街そのものを変える可能性を秘めている。「今まで寝るだけに帰ってきていたところに、ちょっと誇れる我が家の風景が出来上がるとすると“おらが街”に愛着が生まれますよね。まだ8戸と少ないのですが、今回のプロジェクトはそんなイメージで造っているんです。自分の家に誇りを持てると、自分の街も愛する気持ちが生まれてくる」。その先に想定されているのは、通りを行き交いながら声を掛け合う地域の住民たちの笑顔だ。「今、世の中にほころびが見え始めていることは、みんな気付いている。でもどう変わればいいのか、その答えはなかなか見つけにくい。だから一人ひとりが覚悟を決めて、自らのライフスタイルをきちんと見つめ直していくことが大切なのだと思います」。住まいは生き方。未来の家族の暮らしは、家づくりに想いをはせた時から始まっている。

町田 周二 | 雑木林と8つの家プロジェクト

文:里山 真紀
アートディレクション:冨永 功太郎
デザイン:篠原 拓朗
撮影:高比良 有城
企画:丸野 卓・久保 雄太

 

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